健診後の精密検査を「院内で完結」させるメリット

患者さんと経営、両方の視点から

健診後の精密検査を「院内で完結」させるメリット ― 患者さんと経営、両方の視点から

「健診で『要精査』と言われた患者さんが、その後どうなったか分からない」——そんな経験はありませんか。健診後の精密検査を院内で完結できるかどうかは、患者さんにとっても、クリニックの経営にとっても、意外と大きな意味を持ちます。今回は、その理由を整理します。

健診後の「要精査」その後

健診で「要精査」と判定されても、実際に精密検査を受けるまでには、いくつかのハードルがあります。別の医療機関を予約し、あらためて足を運ぶという手間が、受診を遠ざけてしまうことがあります。ある大規模な健診機関が公開しているデータでは、一般健診で肝臓の項目について精密検査が必要とされた方のうち、実際に受診したのは約半数(46.6%、2024年)でした。「忙しいから」「症状がないから」と先延ばしにしているうちに、そのまま受診しないケースも少なくありません。

紹介すると、そのまま戻らないことも

院内で精密検査ができない場合、患者さんを他の医療機関へ紹介することになります。ところが、総合病院に紹介した患者さんが、その後の通院も総合病院に移り、そのまま戻ってこない——そんな声を院長先生から伺うことがあります。せっかく健診で来院された患者さんとの接点が、紹介をきっかけに途切れてしまうのです。

もちろん、専門的な治療が必要な場合は、ためらわず専門医へ紹介することが大切です。院内完結とは、患者さんを囲い込むことではありません。院内で見られるものは院内で見て、必要な方を適切に専門医へつなぐことです。

健診の結果から、院内のエコーへ

実際に、健診の結果をきっかけに院内でエコー検査を行った例をご紹介します。

院内で経過観察につながった例

  • 採血で肝機能の異常 → 腹部エコーで脂肪肝
  • 胸部レントゲンで心拡大 → 心エコー
  • 心電図で脚ブロック → 心エコー

所見を添えて専門医へ紹介した例

  • HbA1cが高い → 腹部エコーですい臓を確認
  • 甲状腺が腫れているように見える → 甲状腺エコー

健診後の精密検査で多いのは、腹部と心臓のエコーです。経過観察の方は通い慣れたクリニックで様子を見ていけますし、専門医の診察が必要な方には、エコーの所見を添えて紹介できます。

特別な準備はいりません

健診後の精密検査のためだけに、新しい体制をつくる必要はありません。エコー装置をお持ちのクリニックであれば、普段のエコー検査の体制があるだけで、健診で指摘を受けた方も院内で検査できます。予約も、普段のエコー検査と同じ枠に入れていただくだけです。

常勤の技師がいなくても、委託を活用すれば検査体制を整えられます。健診の多い時期に合わせて、訪問の回数をご相談いただくこともできます。費用面の考え方は超音波検査の委託は高い?で、すでにある装置を活かす視点はエコー装置はあるのに、稼働していないでもご紹介しています。

おわりに

健診後の精密検査を院内で完結できる体制は、患者さんの安心と、クリニックの経営の両方にとって価値があります。「健診後の検査体制を強化したい」という先生は、サービス内容もあわせてご覧のうえ、お気軽にご相談ください。

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